整数問題は一日三問以上は解いたらあかんってよく言われますがそんなことはありません。今日は関数と整数の問題で典型的なので、ぜひやり方を覚えてほしい問題です。
九州大学2007年度の第一問です。
[問題]

f(x)=(x^2-2)(x^2-4x+2)とおく。
このとき、次の問いに答えよ。
(1)方程式f(x)=0の実数解xをすべて求め、小さい順に並べよ。
(2)不等式f(n)≦0を満たす。
整数nをすべて求めよ。
(3)不等式f(n)≦1を満たす整数nをすべて求めよ。
[解答とか解説]
(1)はx^2-2=0とx^2-4x+2=0に二次方程式の解の公式を使います。

はい、x=±√2とx=2±√2ですね。
さすがよく出来てるな。
これを小さい順に並べよってことですが、まあ写真のようにわざわざ
1<√2<2
とか細かく書かなくても、いきなり答書いても恐らく大丈夫だと思います。
この(1)の問題は一見二次方程式を二つ解くだけの単純な問題ですが、実はこれはy=f(x)の概形が書けて(2)(3)で使えるとこに意味があります。
グラフの概形を書けって言われると微分しますが、こういう4次関数みたいに性質が知られている単純な関数ではf(x)=0の解から適当なグラフが書けて利用出来るって言うのを頭の片隅に入れといてください。
と言うことで(2)では

グラフからマイナスになってる部分
-√2≦x≦2-√2,√2≦x≦2+√2
にある整数を求めます。
n=-1,0,2,3ですね。
(3)も
f(n)≦1
なのでf(x)=1を解きたくなるとこですが、これをすると血吐いて倒れます。
実はこの問題ではそれでも簡単に因数分解出来るので血吐いて倒れませんが、これをやってもし因数分解出来ない関数だったらやっぱり血吐いて倒れます。
そら四次方程式の解の公式はあるにはありますが。
と言うことでグラフから、n=-2,1,4辺りを調べてそれが1と比べてどうなるのか実験してみます。
難しい問題にはこうやって具体的な値を入れてどんな値になるかみてみると見えてくるって言うことがよくあります。
このタイプの整数問題では、この方法がよくあるので一応覚えておいてください。
早速、やってみると

f(-2)=28で1より大幅に大きいからx≦-2の範囲では1より大きくなることがわかります。
f(1)=1なのでn=-1,0,1,2,3は1以下だとわかります。
f(4)=28でこれも1より大きいからx≧4では1より大きくなることがわかります。
これで答えは
n=-1,0,1,2,3
とわかりました。
高校数学の問題と解説
整数問題の解法の解説と問題演習
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