雨が最近よく降りますね。
これは最近、よく雨が降るってことかもしれんな。
それでは
横浜市立大学医学部2016年度第Ⅱ問の確率のいっときます。
[問題]

n枚のカードの表(おもて)面に相異なる整数値が書かれている。ただし、どのような数値が書かれているのかはあらかじめわかっていない。
はじめにすべてのカードが裏返しでおかれている。ここから1枚ずつ好きなカードをめくっていき、書かれている数値がn枚のカードの中で最大だと思ったらめくるのをやめる1人ゲームを考える。n枚のカードをすべてめくり終えてしまった場合、次にめくるカードがないのでゲームは終了である。
ゲームの勝敗は、最後にめくったカードに書かれていた数値がn枚のカードの中で最大であれば勝ち、そうでなければ負けとする。
n未満の自然数kについて以下の戦略S_kを考える:
はじめのk枚までは必ずめくり、そのk枚に書かれていた数値のうち最大のものをMとする。k+1枚目以降でMより大きな数が書かれたカードをめくったら、ただちにめくるのをやめる。
戦略S_kにしたがって場合に、このゲームに勝つ確率をP_n,kとする。以下の問いに答えよ。
(1)P_3,1を求めよ。
(2)iをk+1以上、n以下の整数とする。戦略S_kにしたがった場合に、ちょうどi枚のカードをめくって勝つ確率を求めよ。
(3)nが十分に大きいとき、戦略S_kを使ってどのくらい勝つことが出来るのかを考えてみよう。nに対してどのくらいのkを用いるかによって勝てる確率は変わる。簡単にするため、n=3pの場合を考える。ただし、pを自然数である。このときk=pとして、極限値
lim(p→∞)P_n,k
を求めよ。
[解答と解説]
(1)
これはルールを把握するためにも、誘導がなくても具体的な値で考えてみたいとこやな。
3つのカードなら並べ方が3!の6通りしかないから全部書いてもたらええわ。
3つのカードを小さいものから、1,2,3として

1 ②3 あかんやつ
1 ③2 ええやつ
2 1③ ええやつ
2 ③1 ええやつ
3 2① あかんやつ
3 1② あかんやつ
この6つが同様に確からしい(確率が全て等しい)から、(ええやつ通り)/(全通り)を求めたらええねん。
ええやつは6つのうち3つより
3/6=1/2やな。
(2)i枚目にちょうどカードをめくって勝つには
あれですね。
そう、あれですね。
カードを小さい順に1,2,3,…,nとして

最初のk枚a_1,a_2,…,a_kとして、最大のをmとするやろ。
それでそのk枚の選び方はn_C_k通りやろ
k+1枚目から、i-1枚目までをa_(k+1),…,a_(i-1)として選び方は(n-k)_C_(i-k-1)
やろ。
a_m>a_(k+1),a_(k+2),…,a_(i-1)
となるのは…
…
って考えてると

六つ子ふにゅ、イケメン化F6でお蔵入りになります。
こういうのはな、最初から一般化で考えるとわかりにくかったりするねん。
具体的にやってみてから、一般化を掴でいくとええやろな。
(1)で実際に、具体的にやらされてるしな。
と言うことでn=8,k=3,i=6で考えてみよか。

12(3) ④56 あかんやつ
12(8) 34⑤ あかんやつ
1(5)4 23⑧ ええやつ
2(7)3 16⑧ ええやつ
1(6)5 4⑧1 あかんやつ
最後が8のやつしかあかんやろ。
全部書いていくと
□□□ □□8
□□□ □□7
□□□ □□6
□□□ □□5
□□□ □□4
□□□ □□3
□□□ □□2
□□□ □□1
のうち□□□□□8のとこにしかないねん。
そのうち1枚目から7枚目までで、最大のものが最初の3枚目までに出てこないとあかんな。
最大を△とかくと
△□□ □□8
□△□ □□8
□□△ □□8
□□□ △□8
□□□ □△8
これで全部やな。
こうやって全部描くと、どの並びも同様に確からしいに注目しやすくなるねん。
そしたら
(ええやつ通り)/(全通り)
を求めればええことになるやろ。
すると
1/8の□□□□□8のうち△が最初の三つに入ってる割合3/5
より
1/8×3/5
と求められるねん。
と言うことで後は一般的に書けばよくて

i枚目がnなのは1/n
そのうち1枚目からi-1枚目から最大の△が1枚目からk枚目になっているものはk/(i-1)なので
1/n・k/(i-1)=k/(n(i-1))
と求まります。
こうやって図で全部書く感じで書いたら伝わりやすいやろな。
ただ更に言うとi枚並べると同様に確からしい(確率が等しい)と言うことは
ただの場合の数の問題になるから順番をかえて数えたらよくなるねん。
だから条件が厳しい順に決めていって

i枚目はnで確率1/n
1枚目からk枚目までにlは場所がk通りの確率1/(n-1)
他は単にl-1以下を並べていけばええから
1/n・1/(n-1)・(l-1)/(n-2)・(l-2)/(n-3)・…・(l-(i-2))/(n-(i-1))
これでlはi-1からn-1まで足せばええねん。
しかもややこしく見えるけど、
(l-1)(l-2)…(l-(i-2))
は連続i-2整数の積やから、このΣは
1/(i-1)・{l(l-1)(l-2)…(l-(i-2))-(l-1)(l-2)…(l-(i-2))(l-(i-1))}
で階差数列にして簡単にΣ計算できるわけやな。
これで普通に計算してくれたらええわ。
これは説明がしやすくて満点がとりやすそうなのがええな。
(3)

これはただの区分求積やから余裕やな。
もう説明いらんやろ。
写真見といてください。
いやあ、それにしても横浜市立医学部の確率は毎回結構大変やな。
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