今年もはりきって、ちんちん書きながら説明しとこか。
京都大学2010年度理系甲第1問、文系第3問の問題の解説です。
簡単な問題やけど、京大など難関大学の問題を解くのに答えにいたるプロセスが勉強になる問題なので、丸まま覚えてしまってください。
[問題]

1から5までの自然数を1列に並べる。どの並べ方も同様の確からしさで起こるものとする。このとき1番目と2番目と3番目の数の和と,3番目と4番目と5番目の数の和が等しくなる確率を求めよ。ただし,各並べ方において、それぞれ数字は重複なく1度ずつ用いるものとする。
[解答と解説]
この問題は、さすが京大なだけに勉強するのにめちゃくちゃいい問題です。
簡単かもしれんけど、難問題を解くためのいい教材です。
また
どの並べ方も同様の確からしさで起こるものとする
って書いてるところが問題も良く出来ていて、本当はこれをきちんとどの問題も書くべきです。
この記述によって、並べ方の総数は5!通りだから、根元事象である1つの並べ方の確率が1/5!とわかるわけです。
この根元事象がいくつあるか?
それが確率やねん。
詳しくは→確率と場合の数の違い、同様に確からしいとは…
そしたら、これはちょっとした整数問題みたいなもんですが、整数問題のよく解き方のパターンからいっときましょか。

1、範囲をしぼる(必要条件でしぼる)
2、シラミつぶし(十分性の確認)
です。
これは、整数問題に限らず数学でよく使う思考パターンです。
まあこういう話をしていくと、気づくとみんな血吐いて倒れて二度と動かなくなるから早速説明していこか。
まずは
1番目と2番目と3番目の和
=
3番目と4番目と5番目の和
のものを求めますが、これは要するに
1番目と2番目
=
4番目と5番目の和
であればいいわけです。
これくらいなら、もう必要条件で絞らなくても2数の組み合わせを全部書き下してまえばええねん。

全部書き下してまえば、わかりますやん、うへ~
って白目むいて痙攣しながら言うあほみたいなノリで解くのがコツです。
このうへ~って白目むいて痙攣するところを覚えて欲しいねん。
そしたら早速解答に入っていこか。

「1番目と2番目と3番目の和
=3番目と4番目と5番目の和」
⇔
「1番目と2番目の和
=4番目と5番目の和」
だから2数ずつの組み合わせを全部書いて

(1,2)-(3,4),(3,5),(4,5)
(1,3)-(2,4),(2,5),(4,5)
(1,4)-(2,3)○,(2,5),(3,5)
(1,5)-(2,3),(2,4)○,(3,4)
(2,3)-(4,5)
(2,4)-(3,5)
(2,5)-(3,4)○
2数の和が等しいのは3つ。
この組み合わせの並べ方はそれぞれ
(2!×2!)×2=8
よって題意を満たす並べ方は3×8=24だから求める確率は
24/5!=1/5
はい、いいですね。
そしたら、ここでもうちょっと必要条件で絞ったやり方を書いてみたいと思います。

k番目の数をx_kとすると
x_1+x_2+x_3=x_3+x_4+x_5
⇔
x_1+x_2=x_4+x_5…①
また
x_1+x_2+x_3+x_4+x_5=1+2+3+4+5=15…②
①,②より
(x_1+x_2)+x_3+(x_1+x_2)=15
⇔
x_3=15-2(x_1+x_2)
=(奇数)-(偶数)
=(奇数)
よってx_3=1,3,5が必要
こうやって必要条件でしぼって、後はしらみ潰しで十分性を満たすものを考えます。

x_3=1の時
2数の和が等しい組み合わせは
(2,5)-(3,4)の1つ
2!・2!・2=8通り
x_3=3の時、同様にして(1,5)-(2,4)で8通り
x_3=5の時、同様にして(1,4)-(2,3)で8通り
よって求める確率は
3×8/5!=1/5
こんなん考える暇あったら全部書き下す方が早いけどな。
だから今日は試験中に
全部書き下したらわかりますやん、うへ~って白目むいて痙攣する
これを覚えて帰って下さい。
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