角の二等分線のベクトルは危険な香りがするな。

そういう角の二等分線のベクトルですが、
今日は平面上に三点O,A,Bがあって、∠AOBの二等分線上にある点をPとすると
a→=OA→,b→=OB→として
OP→=t(a→/|a→|+b→/|b→|)
(tは実数)
と言うように、なんで単位ベクトルの和の定数倍で表せるかって言うのを説明したい思います。
ベクトルは、点Pは∠AOBに二等分線上にあるって文章があると
OP→=t(OA→/|OA→|+OB→/|OB→|)
とか一つ一つ式に表していかなあかんねんけど、どうも二等分線上にあるって言う条件に弱い人が多いみたいやからな。
まずなんで単位ベクトルを足すんかがわからへんって言う厳しい意見もあるかもしれん。

そしたら、まずは単位ベクトルじゃなくて直線OA上と直線OB上に
OA'=OB'
となるようにそれぞれ点A',B'をとってみるとしよか。
A点A'は直線OA上でAと同じ側に、B'は直線OB上でBと同じ側にとるとしてくれ。
それで四角形OA'CB'が平行四辺形になるように点Cをとるねん。
ベクトルの式で言うと
OC→=OA'→+OB'→
ってなってるわけや。
すると△OB'Cと△OA'Cが合同であることが言えたら、∠B'OC=∠A'OCで点Cは∠BOAの二等分線上にあることがわかります。
合同であることを示すには平行四辺形やから対角が等しいから
∠OB'C=∠OA'C
それと対辺も等しいわけやから四辺の長さは等しくなってもて
OB'=OA'=B'C=A'C
だから二辺とその間の角が等しいから
△OB'C≡△OA'C
って合同が言えて、∠B'OC=∠A'OCだから点Cは∠BOAの二等分線上にあることがわかりました。
と言うことは∠AOBの二等分線になる一つのベクトルを作るには、長さの等しいベクトルを足せばええってことになるわけや。
そこで、一番簡単なんが単位ベクトルやねん。
OA→/|OA→|,OB→/|OB→|
ならどっちも長さが1で等しいから、これを足してまえば二等分線になる一つのベクトルが作れるわけや

だから
OC→=OA→/|OA→|+OB→/|OB→|
とすれば点Cは∠AOBの二等分線上にある点になっているねん。
こうやってOC→のように一つ∠AOBの二等分線のベクトルが作ると、∠AOBの二等分線にある任意の点PはこのOC→の何倍かで表せるからtを実数として
OP→=t(OA→/|OA→|+OB→/|OB→|)
って表されるねん。
これはベクトルの問題でよく使うから二等分線上にあるとこれば単位ベクトルの和の定数倍の式って覚えて解いたってくれ。
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