はい、今日は大阪大学の問題を解説します。
年度とか理系とか文系とか何もかも不明です。
[問題]
1辺の長さ2の正四面体ABCDの表面上にあって∠APB>90°をみたす点P全体のなす集合をMとする。Mの面積を求めよ。
[解答と解説]

この∠APB>90°をみたす点P全体のなす集合ってやつがちょっと難しいかもしれんな。
でもこれはたまに出てくるから、覚えていてほしいねん。
この直径ABの円を考えて、点Pが円周上にあれば∠APB=90°です。
これは有名な話やな。
それで点Pがこの円より内側にあれば∠APB>90°
点Pがこの円より外側にあれば∠APB<90°なわけや。
言われてみれば、中学生ぐらいのレベルの話やねんけど実際これを使って解くことがあんまり無いかもしれんな。
それで今回は立体図形やから、直径ABの球を考えて球の内側にあれば∠APB>90°って言うのを使うねん。

だから正四面体と球の共通部分がMになるわけや。
これを図に書いてみると若干難しいかもしれんけど、立体図形は二次元に落として考える処理していくと意外と簡単で、やっぱり二次元に落として考えるのがまずやって欲しい解き方やねん。
だから△ABC,△ABD,△ACD,△BCDの四つの面を考えて、△ABC,△ABDはABを直径とした円と三角形の共通部分を考えたらオッケーで、これは両方ともMの部分が合同になってます。
それで△ACD,△BCDは辺ABの中点Eつまり球の中心になるけど、△BCDでは点Eから△BCDに垂線EHをおろして点Hを中心として点Bを通る円との△BCDの共通部分がMになります。
もちろん△ACDも同じ形な。
これはちょうど球を平面BCDで切った断面の円のことを考えるわけやねん。
形がわかってきたところで、△ABCのMと△BCDのMの部分の面積を求めて2倍して足せばええことがわかってきました。

まず△ABCでは図のようにEを中心とした半径1の円とACとの交点をF,BCとの交点をGとすると
△AEFに注目すると、直感的に正三角形ってことがわかりますが一応証明すれば
EA=EF=(円の半径)=1
よって二等辺三角形になるから
∠EFA=∠EAF=60°
よって△AEFは正三角形
同じようにして三角BEGも正三角形
だから
∠FEG=180°-60°-60°=60°
これで面積が求められて、いつものように絵を描いて絵で考えてこの△ABCでのMの面積は
2×(1辺の長さ1の正三角形)+(半径1中心角60°の扇形)
=√2/2+π/6
と求まりました。

ややこしいんが△BCDの形やな。
これは点Eから△BCDに垂線EHをおろして点Hを中心とした点B通る円と△BCDの共通部分がMやけど、元の正四面体と球から考えればこの円の半径rは三平方の定理から
EH^2+r^2=1
から求める必要がありそうですが、この△BCDの図だけでも半径rは求まります。
円とBCとの交点はGでしたが、円とBDとの交点をIとして点Hは辺CDの垂直二等分線上です。
それで円周角と中心角の関係から
∠GHI=2∠IBG=120°
だから△BHGにおいて余弦定理から
BG^2=GH^2+BH^2-2GH・BHcos120°
⇔
r^2=1/3
よりr=1/√3です。

ここまでわかれば、この△BCDでのMの面積は
2×(2辺の長さがr、その間の角が120°の三角形)+(半径r中心角120°の扇形)
=1/(2√3)+π/9
これでMの面積は
2×(√2/2+π/6)+2×(1/(2√3)+π/9)
=(4√3)/3+5π/9
結構大変な問題やけど、面白いし、考え方とか解き方とか勉強になると僕は個人的に思わなくもないと思わざるをえなく思うことも無きにしろあらずです。
それどっちやねん。
大阪大学の入試の数学の過去問の解説
高校数学の入試問題などの解説
- 関連記事
-
テーマ:大学受験 - ジャンル:学校・教育
|