今日も1978年代にタイムスリップ。
うへ~。
またおかしいところがあったらしばいてください。
東京大学1978年度文系第二問の解説
[問題]

二つの放物線y=x^2-2x+2…(1),y=-x^2+ax+b…(2)は、それらの交点の一つPで、接線が互いに直交しているものとする。このとき、放物線(2)は,a,bの値に無関係な一定の点Qを通ることを証明し、Qの座標を求めよ。
[解答と解説]

まずPのx座標をだすために(1)(2)からy消去してみると
x^2-2x+2=-x^2+ax+b
⇔
2x^2-(2+a)x+2-b=0
この判別式をDとすると解を持つには
D=(2+a)^2-4・(2-b)・2≧0
⇔
a^2+4a+8b-12≧0
でないとあかんけど、このxの値を出すのは式がややこしくなりそうやから、これはひとまずよくあるやり方やけど解の一つをαと置いて、αは
2α^2-(2+a)α+2-b=0
が成り立つ実数であるとしておきます。
それで次にそれぞれ微分すると
(x^2-2x+2)'=2x-2
(-x^2+ax+b)'=-2x+a
やから、
(1)と(2)がx=αで直交する⇔
(2α-2)(-2α+a)=-1⇔
-4α^2+(2a+4)α-2a+1=0
なわけやけど、αはどんな値やったかと言うと
2α^2-(2+a)α+2-b=0
が成り立つ値やから、よくあるがの
α^2=((2+a)α-2+b)/2
と変形して左辺はα^2で、右辺はαの式でこれで次数が下げられるわけやな。
-4α^2+(2a+4)α-2a+1=0に代入すると
-2((2+a)α-2+b)+(2a+4)α-2a+1=0
⇔
a=5/2-b
とαが消えるやないか!
αが消えるやないか!
αが消えるやない…
αが消え…
もうええって。
つまり、直交する条件はa=5/2-bであると言う条件だけ考えたら良いことになります。

まとめると
a^2+4a+8b-12≧0
a=5/2-b
であればええねんけど、a^2+4a+8b-12≧0にa=5/2-bを代入すると
(b-1/2)^2+4≧0
で全ての実数bで成立することになるから
a=5/2-b
だけ考えたらええことになります。
後は(2)がどんなbに対しても定点を通ることを示したらいいわけですが、こういう定点を通ることを示す問題の定石にしたがって、
まずaを消去して1パラーメーターにして
y=-x^2+(5/2-b)x+b
bについて整理して
(1-x)b-x^2+5x/2-y=0
これでbの係数が0,定数部分が0になればどんなbに対してもこの方程式は成立するから
1-x=0
-x^2+5x/2-y=0
⇔
x=1,y=3/2
つまり、どんなbに対しても(2)は(1,3/2)を通ることになります。
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