アルパカと数学がどっちが大切やねんって話や。
東京大学1979年度、理系第三問文型第四問共通の問題の解説です。
解答は確認しようがないから間違いがあればしばいてください。
[問題]

aを正の整数とし、数列{u_n}を次のように定める。
u_1=2,u_2=a^2+2,
u_n=au_(n-2)-u_(n-1),n=3,4,5,…
このとき、数列{u_n}の項に4の倍数が現れないために、aのみたすべき必要十分条件を求めよ。
[解答と解説]
お、隣接三項間漸化式ですやん。
特性方程式を解いて、一般項を求めてと…やってると

うへ~ってわけわからんことなります。
ほら、ええ顔してるやないか。
でもええ顔してることと、点数をとることはまた違うわけや。
東大の問題に慣れてきたらわかると思うけど、あんまこんな解き方の知識を使って終わりみたいなことはないわけや。
でも、考えた方はかなりシンプルで普通に4で割ったあまりを考えて場合わけしたらええねん。
ただ処理が複雑になっていって答えにたどり着くには難しいのが東大なわけやな。
東大はそんな感じや。
でも、4で割ったあまりで場合わけするとしてa=4m+1とかa=4m+2とか文字を置いて場合分けしたら文字が多くなってきたりとかでかなり大変です。
そこで4を法とした剰余系の合同式を使ったら、解答を書くのはかなり便利なわけや。
まあ高校数学では便利ってことなだけやねんけどな。
剰余系については→合同式と剰余類
それで、まずはn=1,2,3,4,…って試してみるのがコツやねん。
難問ではだいたいそうやったら、解法が見えてくることが多いわけや。
いきなりすぐにわかるってわけには、なかなかいかんからな。
そしたら以下4を法とした剰余系で考えて
a≡0の時を試してみると

u_1=2,u_2≡0^2+2≡2,
u_3≡0・u_1-u_2≡-2≡2
u_4≡0・u_2-u_3≡-2≡2
これはu_n≡2と言うことが予想されます。
と言うよりも、もうこれは断定できます。
後はこれを後から数学的帰納法でちゃんと示せばええわけや。
これでa≡0はu_nは常に4で割ると余り2だから4の倍数になりえないことがわかりました。
次に
a≡1を考えると
u_1=2,u_2≡1^2+2≡3,
u_3≡1・u_1-u_2≡2-3=-1≡3
u_4≡1・u_2-u_3≡3-3≡0
これは、u_4は必ず4の倍数ってことになります。
と言うことは、a≡1はu_nはn=4で4の倍数になるから不適なことがわかりました。
もうu_4が4の倍数になってまうから、このまま解答に使えます。

続いて
a≡2を考えると
u_1≡2,u_2≡2^2+2≡2
u_3≡0・u_1-u_2≡-2≡2
u_4≡0・u_2-u_3≡-2≡2
これはa≡0の時と同じで、u_nは常に4で割ると余り2だから4の倍数になりえないことがわかりました。
最後に
a≡3を考えると
u_1=2,u_2≡3^2+2≡3,
u_3≡3・u_1-u_2≡6-3≡3
u_4≡3・u_2-u_3≡9-3≡2
u_5≡3・u_3-u_4≡9-2≡3
u_6≡3・u_4-u_5≡6-3≡3
u_7≡3・u_5-u_6≡9-3≡2
これはどうやら、2,3,3,2,3,3,…って2,3,3が繰り返しそうです。
これを数学的帰納法で証明して書いたらよさそうです。
よってa≡3は4の倍数にはなりえません。
以上から求める必要十分条件はaは4で割ると余りが1以外の自然数だと言えそうです。
これを解答にしてきます。
実際にはこういう実験があるから、解答が書けるわけやな。
そしたら模範解答は写真見てください。



もっかい説明書くのしんどいしんどい。
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