京都大学理系文系共通第2問の立体図形の問題の解説 |
さあて、まさるの運動会を見に行くか
それでは京都大学2012年度理系文系共通第二問の空間図形の問題を解説します。
[問題]

正四面体OABCにおいて点P,Q,Rをそれぞれ辺OA,OB,OC上にとる。ただしP,Q,Rは四面体OABCの頂点とは異なるとする。△PQRが正三角形ならば,3辺PQ,QR,RPはそれぞ3辺AB,BC,CAに平行であることを証明せよ。
[解答と解説]
これはぶーわーベクトルで立てていったら出来るんちゃうん!

って1つ1つ条件を式にあらわしていくと
・P,Q,RはOA,OB,OC上より
OP→=kOA→,OQ→=lOB→,OR→=mOC→
これでええねんけど、あんまり一般的にやりすぎようとすると

吐血する可能性もあります。
と言うのはこの条件は実は

なんか、ぶーわー書いてますが
OP→,OQ→,OR→がなす角がそれぞ60°って言うのが本質なわけです。
OA→,OB→,OC→を基本ベクトルにとると言うことは
OA,OB,OCを座標軸にとってると言うことやから、なす角度がコアになるわけやな。
なす角度を考えることで、四面体である空間的な情報はある程度使えてるしな。
つまりなす角度が60°であることが空間ベクトルの仕事なので、
それがわかれば別に余弦定理とかで簡単に出来てまいます。
こういうとこが解答を見ると簡単に見えても
やってみると意外に出来ないと言う京大らしいとこやな。
△PQRが正三角形であることは長さが等しいで大丈夫やな。

なす角度が60°であれば良いから
OP→=p→
OQ→=q→
OR→=r→
とおいて
|p→|=p
|q→|=q
|r→|=r
とおいて
p→・q→=pqcos60=pq/2
q→・r→=qrcos60=qr/2
r→・p→=rpcos60=rp/2
の情報でいけます。
△PQRは正三角形だから
PQ=QR=RPより
|q-p|^2=|r-p|^2=|p-r|^2
整理して
|q-p|^2=|r-p|^2
⇔
q^2-pq+p^2=r^2-rq+q^2
|r-p|^2=|p-r|^2
⇔
r^2-rq+r^2=p^2-rp+r^2
ここまでくると因数分解やな
q^2-pq+p^2=r^2-rq+q^2
は次数が低い文字で整理が有利なのでqで整理したら余裕でできます
(p-r)q+r^2-p^2=9
より
(p-r)(p+r-q)=0…①
同様に
r^2-rq+r^2=p^2-rp+r^2
⇔
(q-p)(q+p-r)=0…②
p=q=rを言えば全部正三角形になって良さそうなので
p+r-q=0とかを否定したらオッケーですね。

p+r=qとすると
②からq=pの時は
p+r=p⇔r=0
となって不敵
q+p=rの時も
2p+r=r⇔p=0
となり不敵です
よってp+r≠qで
同様にq+p≠rと言えます。
よって
p=r,q=pからp=q=rですね。
これで△OPQと△OQRと△ORPは正三角形になって
∠OPQ=∠OAB=60°
∠OQB=∠OBA=60°
よりPQ//ABです。
同様にしてQR//BC,PR//AC
京都大学の入試の数学の過去問の解説
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東京大学2012年度文系第4問、二次関数の積分の問題の解説 |
もうちょっと成績あげるにはお兄ちゃんが守ったるからなの精神が必要やろな。
それでは東京大学2012年度文系の第4問の解説を書きます
[問題]

座標平面上の放物線Cをy=x^2+1で定める。s,tは実数としt<0を満たすとする。点(s,t)から放物線Cへ引いた接線をl_1,l_2とする。
(1)l_1,l_2の方程式を求めよ。
(2)aを正の実数とする。放物線Cと直線l_1,l_2で囲まれる領域の面積がaとなる(s,t)を全て求めよ。
[解答と解説]
これは放物線と二つの接線で囲まれた部分の面積の問題やな。

接線の交点は二つの接点の中点になってて
面積は二次関数の2次の係数をaとすると
|a|(β-α)^3/12
ってやつですね。
まずこの証明の流れはパっと出るようになってるかと言うところですね。
一般的にy=ax^2+bx+c(=f(x))(a>0)でP(p,q)から2接線を引引いてやってみますか
中点であることは微分して
y'=2ax+b
で接点をA(α,(α)),B(β,f(β))として
l_A:y=(2aα+b)(x-α)+aα^2+bα+c
l_B:y=(2aβ+b)(x-β)+aβ^2+bβ+c
ってやってy消去してもええねんけど
スマートにやるには

接点のx座標の方程式を作ってその解がα,βである
と言えばええねん。
だからT(t,f(t))における接線を考えて
y=(2at+b)(x-t)+at^2+bt+c
これがP(p,q)を通るとすると
q=(2at+b)(p-t)+at^2+bt+c
tで整理して
at^2-2apt-bp-c+q=0
この解がt=α,βより解と係数の関係から
α+β=2p
つまり
p=(α+β)/2
で中点とわかります。
さらには面積も直線の方程式は求めず
二次関数の2次の係数と直線との接点がわかっていれば
f(t)-l_A=a(x-α)^2
ってわかるから

∫(α,(α+β)/2){f(x)-l_A(x)}dx+∫((α+β)/2,β){f(x)-l_B(x)}dx
=∫(α,(α+β)/2)a(x-α)^2dx+∫((α+β)/2,β)(x-α)^2dx
=[a(x-α)^3/3](α,(α+β)/2)+[a(x-β)^3/3](α+β)/2,β)
=1/3×1/8×(β-α)^3+1/3×1/8×(β-α)^3
=(β-α)^3/12
ってすらすらとやれば
すごい…
今のどうやったの?
って聞かれることになります。
そしたらもうこっちのもんです。
あなたもテクニシャンになってください。
これを身につければ、接線と放物線に囲まれる面積の計算の仕方に強くなるしな。
と言うことで解答に入っていこか。
(1)

y'=2x
C上の点P(p,p^2+1)における接線
y=2p(x-p)+p^2+1
を考えてこれが(s,t)を通ると
t=2ps-p^2+1
p^2-2sp+t-1
これで解を求めて代入したら完成ですね。
ここで間違えたら、たぶんイチジクの刑やろな。
(2)

α=s-√(s^2-t+1)
β=s+√(s^2-t+1)
とおいて
s=(α+β)/2
と言うように中点とやってしまって、一気に(β-α)^3/12の式にもっていきましょう
それで
a=(2√(s^2-t+1))^3/12
やから
s^2-t+1=(9a^2/4)^(1/3)
や!
って答えると
半月後

いつものように何も変わらない日々が続くことになります。
もうウツですね。
言うても東大の問題やからな。
これで終わるわけがない
聞き方に注意してください、
『s,tを領域の面積がaであらわせ。』
じゃなくて
『領域の面積がaとなる(s,t)を全て求めよ。』
ですよ。
こういう意味わからん言い方してくるのが東大やねん。

これはな書いてるようにaの値によっては(s,t)がなかったりするねん。
だからaの値によって場合分けして
具体的に(s,t)はどういうものか書いていけばええねん。
この問題の意味のわからなさは過去問自体で勉強します
それではどうやtt整理したらええかと言うと
t<0
やけどtはsによってあらわされるので、
sを独立変数にしてtをその従属変数(t=g(s)みたいな)に整理していけばわかりやすいです。

t<0
s^2-t+1=((9/4)a^2))^(1/3)
⇔
t=s^2+1-((9/4)a^2))^(1/3)
s^2+1-((9/4)a^2))^(1/3)<0
⇔
t=s^2+1-((9/4)a^2))^(1/3)
-((9/4)a^2))^(1/3)+1<s<((9/4)a^2))^(1/3)-1
とやっとけばわかりやすいな。
そしたらtはsによって勝手に決まるからsだけ考えたらええねん。
すると
((9/4)a^2))^(1/3)-1=0となるaは2/3で
aがこれ以下やとsの範囲はないし
aが3/2より大きいときはsの範囲はあるから
t=s^2+1-((9/4)a^2))^(1/3)
-((9/4)a^2))^(1/3)+1<s<((9/4)a^2))^(1/3)-1
って答えといたらオッケーです。
東京大学の入試の数学の過去問の解説
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