三角関数の図形問題、京都大学2010年度理系甲乙共通の問題 |
さあ今日もどてらしていこか。
また意味わからんこと言いだしか。
京都大学2010年度理系甲乙共通の三角関数の問題
[問題]

xを正の実数とする。座標平面上の3点A(0,1),B(0,2),P(x,x)をとり,△APBを考える。xの値が変化するとき∠APBの最大値を求めよ。
[解答と解説]
もうこれはベクトルの内積やろ。
PA→=(-,1-x)
PB→=(-x,2-x)
やから
cosθ=PA→・PB→/|PA→||PB→|
=(2x^2-3x+2)/(√(2x^2-2x+1)√(2x^2-4x+4))
これをxで積分して…

ぐうるえ~!!
って意味わからんことになります。
もう何のキャラクターで、何を意図として、何が起こってるのかさえわかりません。
この問題は簡単な類の問題やけど、やっぱりこの辺に京大らしいやらしさがあるねんな。
京大の問題は、
余り複雑な計算にならないことが多い
だから京大の問題を解くときには
○計算が複雑になった
↓
○頑張るんじゃなくて、やり方をかえてみる
ってところをポイントになります。
そこで京大の問題でよく使う思考の方法として
○アニメーションさせて類推する
です。
どういうことかと言うと

y=xの直線とA,Bをとって、点Pをy=x上をx>0で動かしてみます。
Oの方から動かしていくと、どうも∠BAPが直角の時に∠BAPが最大になるような気がするやろ。
たぶんそうなんやろな。
これをどう証明するかやねん。
そこでこれもまたよく京大の問題で使う論理やけど次の最大値や最小値の求め方を意識して使ってください。

○大小関係の意味としての不等式を作る
○等号成立を言えば最大値や最小値が言える
です。
例えば相加平均相乗平均って不等式の証明やのに、最小値とか出すのに使ったりしますやん。
例えば
x>0の時
x+1/x
の最小値を求めろ言われると、相加平均相乗平均から
x+1/x≧2√(x(1/x))=2
と言う不等式がなりたっていて、等号成立はx=1/x⇔x^2=1⇔x=1
だから、
x+1/xは2以上
x=1でx+1/xは2をとる
つまりx=1で最小値2をとる
って言えるねん。
この最小値や最大値の求め方を覚えてほしい。
早速この問題に使うとすると、∠APBが最小になりそうなところは
BPがy=xと垂直になるから最小になっていて√2
sin∠BAPも∠BAPが90°だから1で最大
になります。
なんかこの辺を上手く使えへんかってとこやな。
こういう難関大学の図形問題では意外と正弦定理ですんなりいってしまうことがあるねん。
だから
正弦定理も試してみる
これを意識してやってくれ。
△ABPに正弦定理を使うと
AB/sin∠APB=BP/sin∠BAP
⇔
sin∠APB=ABsin∠BAP/BP
≦1・1/√2=1/√2
これで∠APBが45°で最大とこれで言えそうですやん。
sinθが大きいほど角度θが大きいといえるのは、θが90°以下の時やから、∠APBが90°以下であることも断らないとあかんとこやな。
そしたら解答書いていきますわ。

点H(1,1)をとるとBH⊥OHより
BP≧BH=√2
またπ/4<∠BAP<πで
sin∠BAP≦sinπ/2=1
正弦定理より
AB/sin∠APB=BP/sin∠BAP
⇔
sin∠APB=ABsin∠BAP/BP
≦1・1/√2=1/√2
等号成立は「∠BAP=π/2かつP=H」⇔「P=H」

PA→・PB→=2(x-3/4)^2+7/9>0
より0<∠APB<π/2だから
∠APBの最大値は
sin∠APB=1/√2の時、つまりπ/4
最後の∠APBはπ/2より小さいは、ベクトルの内積が正と言うのが一番簡単かなって思ってやりました。
それとかPはABを直径とする円の外側にあるからπ/2未満とか答えるとカッコはええな。
最後にもう少し単純な計算でいけないかってとこやけど、もう一つ座標を導入した図形でよくやるのが
直線PAの傾きをtanθ_1
直線PBの傾きをtanθ_2
とするとニ直線のなす角θ=θ_1-θ_2
より
tanθ=tan(θ_1-θ_2)
=(tanθ_1+tanθ_2)/(1-tanθ_1tanθ_2)
を使う方法ですわ。
これも現実的に思いつきそうな自然な解答やと思う。
解答の流れ自体はさっきと同じような感じで
tan∠APBを出すと相加平均相乗平均で最大値がだせますわ。
後は解答見ておいてくれ。
なんかええ加減なおっさんやな思ってるやろ。
そうや、それでええねん。



京都大学の入試の数学の過去問の解説
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センター試験数学2B、2001年度の第3問…ベクトルの問題の解説 |
最近、手が震えてきたわ。
センター試験数学2B2001年度第3問の解説
[問題]
四面体の四つの頂点を,Q,L,M,Nとする。線分OLを2:1に内分する点をPとし、線分MNの中点をQとする。aとbを1より小さい正の実数とする。線分ONをa:(1-a)に内分する点をRとし、線分LMをb:(1-b)に内分する点をSとする、l→=OL→,m→=OM→,n→=ON→とおく。
(1)
RS→=([ア]-[イ])l→+[ウ]m→-[エ]n→
RP→=[オ]/[カ]l→-[キ]n→
RQ→=[ク]/[ケ]m→+([コ]/[サ]-[シ])n→
が成立する。
(2)以下l→=(1,0,0),m→=(0,1,0),n→=(0,0,1)の場合を考える。点Sが3点P,Q,Rの定める平面上にあるとする。このとき,RS→は実数xとyを用いて
RS→=xRP→+yRQ→
と表せる。これより
x=[ス]/[セ]・(1-b),y=[ソ]b
となり、aとbは
[タチ]+[ツ]-[テト]=0
を満たすことがわかる。さらにRP→とRQ→が垂直になるのは
a=[ナ]/[ニ],b=[ヌ]/[ネ]
のときであり、このときPQ→とRS→の内積は
PQ→・RS→=[ノハヒ]/[フヘ]
となる。
[解答と解説]

ベクトルの問題が出てくると、
○条件を一つずつ式にあらわす。
○始点と基本ベクトルを決める
を意識します。
この問題では始点はOで基本ベクトルはl→,m→.n→です。
線分OLを2:1に内分する点をP
より
OP→=2/3l→
線分MNの中点をQ
より
OQ→=1/2m→+1/2n→
線分ONをa:(1-a)に内分する点をR
より
OR=an→
線分LMをb:(1-b)に内分する点をS
より
OS→=(1-b)l→+bm→
これでだいたいのベクトルはすぐに表せるようになるねん。
そのさい、始点をOにそろえていきます。
XY→=OY→-OX→
というように、(後)-(前)です。
RS→=OS→-OR→=(1-b)l→+bm→-an→
RP→=OP→-OR→=2/3l→-an→
RQ→=OQ→-OR→=1/2m→+1/2n→-an→
=1/2m→+(1/2-a)n→
こうやって機械的に計算できるねん。
こいう機械的に計算できる手順を覚えてやるのがベクトル状態の道やねんな。

l=(1,0,0),m→=(0,1,0),n→=(0,0,1)
ここから座標計算でもええねんけど
|l→|=|m→|=|n→|=1
l→・m→=m→・n→=n→・l→=0
ってことが言いたいねん。
点Sが3点P,Q,Rの定める平面上にあるとする。このとき,RS→は実数xとyを用いて
RS→=xRP→+yRQ→
と表せる。
これは何となくふ~んって鼻ほじりながら
読んどいて下さい。
これはそういう定理やから、忘れてた人はちゃんと覚えとかなあかんとこやな。
それでここから、これを基本ベクトルであらわして、さっき調べた
RS→=(1-b)l→+bm→-an→
と二通りの表し方が出来たから係数比較をするという、ベクトルのパターン的な解法です。
RS→=xRP→+yRQ→
=x(2/3l→-an→)+y(1/2m→+1/2n→-an→)
=(2x/3)l→+(y/2)m→+(y/2-ay-ax)n→
だからRS→=(1-b)l→+bm→-an→とあわせて
(1-b)l→+bm→-an→
=(2x/3)l→+(y/2)m→+(y/2-ay-ax)n→
これでl→,m→,n→は一次独立より
1-b=2x/3
b=y/2
-a=y/2-ay-ax
1-b=2x/3からx=3(1-b)/2
b=y/2からy=2b

aとbの関係は-a=y/2-ay-axに代入していって
-a=2b/2-a2b-a3(1-b)/2
⇔
ab+a-2b=0
これは解答蘭
[タチ]+[ツ]-[テト]=0
にあわせるのが難しいな。
2b-ab-a=0
って書いてもたら、間違ったような気がして焦るしな。
まあそれもセンター特有の難しさってやつですわ。
RP→⊥RQ→になるには内積が0つまり
RP→・RQ→=0
⇔
(2/3l→-an→)・(1/2m→+(1/2-a)n→)=0
を計算したらええねんけど
さっき書いたように
|l→|=|m→|=|n→|=1
l→・m→=m→・n→=n→・l→=0
がポイントでl→同士の係数の積、m→同士の係数の積、n→同士の係数の積だけが残るだけで計算は簡単です。
(2/3l→-an→)・(1/2m→+(1/2-a)n→)=0
⇔-a(1/2-a)=0
よってa>0よりa=1/2です。
ab+a-2b=0からb=1/3

後はPQ→・RS→を求めろってことやから、それぞれのベクトルを基本ベクトルであらわして
RS→=(1-b)l→+bm→-an→
=2/3l→+1/3m→-1/2n→
PQ→=OQ→-OP→=1/2m→+1/2n→-2/3l→
よりまた
|l→|=|m→|=|n→|=1
l→・m→=m→・n→=n→・l→=0
に注意して
PQ→・RS→=(-2/3l→+1/2m→+1/2n→)・(2/3l→+1/3m→-1/2n→)
=-(2/3)^2+1/2・1/3-1/2・1/2
=-19/36
よし、よくできてるな。
ほんま凄い思いますわ。
センター試験の過去問の解説
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センター試験数学2B、2001年度の第2問…微分積分の問題の解説 |
ちょっと味噌汁飲んでくるから、待っててくれ。
センター試験数学2B、2001年度の第2問の解説
[問題]
[1]座標平面において放物線y=x^2をCとする。第1象限の点P(a,a^2)におけるCの接線lとy軸との交点Qの座標は
(0,[ア]a^[イ])
である。lとy軸のなす角が30°となるのは
a=(√[ウ])/[エ]
のときである。このとき線分PQの長さは√[オ]であり、Qを中心とし線分PQを半径とする円と放物線Cとで囲まれてできる二つの図形のうち小さい方の面積は
π/[カ]-(√[キ])/[ク]
である。
[2]関数y=3sinθ-2(sinθ)^2(0°≦θ≦210°)の最大値と最小値を求めたい。そのためsinθ=xとおこうと,yは
y=3x-2x^3
と表される。xの動く範囲は
[ケコ]/[サ]≦x≦[シ]
であるから、yはx=1/√[ス]のとき最大値√[セ]をとり、
x=[ソタ]/[チ]のとき最小値[ツテ]/[ト]をとる。
θの関数としては、yは
θ=[ナニ]°およびθ=[ヌネノ]°のとき最大
θ=[ハヒフ]°のとき最小
である。
[解答と解説]
[1]

点Pにおける接線を求めてy切片を求めろってことやなこれは。
まずは微分しておいて
y'=2x
だからP(a,a^2)における接線の傾きは2aで、点P(a,a^2)を通るから接線は
y=2a(x-a)+a^2
=2ax-a^2
だからy切片のQの座標はx=0を代入してy=-a^2でQ(0,-a^2)やな。
lとy軸とのなす角が30°ってことは、直線の傾きはtan30°かってちょっと思いそうやけど、「y軸」とのなす角が30°やねん。
ちゃうねん直線の傾きのtanの角度は「x軸」とのなす角やねん。
だから90°-30°=60°
だから直線の傾きがtan60°=√3の時で、これがlの傾き2aと等しければいいから
2a=√3よりa=(√3)/2
線分PQの長さはP (a,a^2),Q(0,-a-2)やから
PQ=√((a-0)^2+(a^2-(-a^2))^2)
=√(a^2+4a^4)
=√(((√3)/2)^2+4((√3)/2)^4)
=√(3/4+9/4)
=√3

Qを中心とし線分PQを半径とする円と放物線Cとで囲まれてできる二つの図形のうち小さい方の面積
ってなんかようわからんけど、まずはグラフを書いてください。
まずは図を描く!
これやがな!
それで、こういうややこしい形の面積は
「パズルをして求める」
をやります。
この処理の仕方は東大の入試にさえよく使うから、しっかり覚えてくれ。

求めたい面積
=(中心角60の扇形)-(へっこんだ三角形)
(へっこんだ三角形)=(長方形から放物線を取り除いたやつ)-2×直角三角形
直角三角形は底辺がa=(√3)/2,高さはPとQのy座標の差は2a^2やから2a^2=3/2
直角三角形2つ分の面積は2×1/2×(√3)/2×3/2=(3√3)/4
長方形から放物線を取り除いたやつは
下側の長方形が底辺√3,高さがa^2の3/4で面積(3√3)/4
、上半分の長方形から放物線をとりのぞいた部分は
∫(-a,a)x^2dx=2∫(0,a)x^2dx
=2∫(0,(√3)/2)x^2dx
=2[x^3/3](0,(√3)/2)=(√3)/4
よって
(長方形から放物線を取り除いたやつ)=(√3)/4+(3√3)/4
(へっこんだ三角形)=(長方形から放物線を取り除いたやつ)-2×直角三角形
=(√3)/4+(3√3)/4-(3√3)/4
=(√3)/4
扇形の半径はPQ=√3やから
(中心角60の扇形)=(60/360)π√3^2
=π/2
よって
求める面積はπ/2-(√3)/4
なんか、わけわからん説明になってきてるような気がするな。
[2]

sinθ=xとおいてて、0°≦θ≦210°やから単位を書いておいて
-1/2≦sinθ≦1
とわかります。
だから
-1/2≦x≦1
それで三次関数y=3x-2x^3の最大値と最小値を求めろってことやから微分して
y'=3-6x^2=-6(x-1/√2)(x+1/√2)
最大値と最小値は極値か端点でしかとらないから
解答蘭の形から
x=1/√2のとき最大値√2
x=-1/2のとき最小値-5/4
ってわかってしまいます。
ほんまはグラフを描くところやけどな。
まあそれも情緒深い話ってことや。
最大になるときはx=1/√2でsinθ=1/√2になるのは0°≦θ≦210°やったから
θ=45°または135°
最小になるときはx=-1/2でsinθ=-1/2になるのはθ=210°
今日はこの辺までにしときましょか。
センター試験の過去問の解説
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プロフィール |
Author:わんこら
京都大学理学部で数学と物理を勉強し、数学を専攻しました。 東京で数学と物理の講師やってます
わんこら日記で日記とか勉強の仕方とか書いています
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